ホワイトニングで手に入れた輝く白い歯。その効果をできるだけ長持ちさせ、美しさをキープするためには、施術後の食事が非常に重要になります。特に、ホワイトニング直後から24時間~48時間程度は、歯の表面が一時的にデリケートな状態になっており、着色しやすい飲食物の影響を受けやすいため、食事内容には細心の注意が必要です。まず、ホワイトニング直後の食事の基本ルールとして覚えておきたいのは、「色の濃いもの、酸性の強いものを避ける」ということです。ホワイトニング剤は、歯の表面を覆っている「ペリクル」という薄い膜を一時的に除去します。このペリクルは、歯を着色や酸から守るバリアの役割を果たしていますが、再生するまでに12時間~24時間程度かかると言われています。ペリクルが再生するまでの間は、歯の表面のエナメル質が無防備な状態に近いため、普段よりも色素が沈着しやすく、また酸による刺激も受けやすくなっているのです。そのため、この期間は、できるだけ「白いもの」「色の薄いもの」「中性に近いもの」を選ぶことが推奨されます。具体的には、ご飯(白米)、パン(食パンの白い部分など)、うどん、パスタ(クリームソースやオイルベースなど色の薄いもの)、鶏肉(皮なし)、白身魚、豆腐、牛乳、ヨーグルト(無糖・無着色)、水、白湯などが挙げられます。逆に、避けるべき代表的なものとしては、コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、醤油、ソース、ケチャップ、ベリー系の果物、チョコレート、ぶどう、緑黄色野菜(ほうれん草、トマトなど)といった、色の濃い食べ物や飲み物です。また、レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類、炭酸飲料、酢の物といった酸性の強い食品も、歯の表面を荒らしたり、知覚過敏を引き起こしたりする可能性があるため、控えた方が良いでしょう。喫煙も、タバコのヤニが歯に付着しやすいため、ホワイトニング後はできる限り避けるべきです。この食事制限は、永久に続くわけではありません。ペリクルが再生されれば、徐々に普段の食事に戻していくことができますが、それでも色の濃いものを摂取した後は、早めに歯を磨いたり、口をゆすいだりする習慣をつけることが、白い歯を長持ちさせる秘訣です。
ホワイトニング直後の食事基本ルール