-
顎の痛みはセルフケアで改善できる?専門医の見極め
顎の痛みは、日常生活に支障をきたす不快な症状ですが、全てのケースで直ちに専門医の受診が必要とは限りません。軽度な症状であれば、まずは「セルフケア」で様子を見ることも可能です。しかし、どのような場合にセルフケアで対応し、どのような場合に専門医の受診が必要なのか、その見極めが重要です。セルフケアで改善が期待できる顎の痛みは、主に「軽度の顎関節症の初期症状」や、「一時的な筋肉の緊張によるもの」が多いです。例えば、以下のようなセルフケアを試すことができます。一つ目は「顎の安静」です。硬いものや弾力のあるものを避け、柔らかい食事を心がけ、顎に負担をかけないようにします。大あくびを控える、ガムを噛まないなども有効です。二つ目は「温湿布や冷湿布」です。顎関節や咀嚼筋の痛む部分に温湿布を当てて血行を促進したり、炎症が強い場合は冷湿布で鎮静化を図ったりします。三つ目は「マッサージやストレッチ」です。顎周りの筋肉(こめかみ、頬、耳の下など)を優しくマッサージしたり、口をゆっくり開閉するストレッチを行ったりすることで、筋肉の緊張を和らげることができます。四つ目は「ストレスマネジメント」です。ストレスは歯ぎしりや食いしばりの原因となるため、リラックスする時間を作る、適度な運動をする、十分な睡眠を取るなど、ストレスを軽減する工夫をします。これらのセルフケアを数日間〜1週間程度試してみて、症状が改善するようであれば、そのまま様子を見ても良いでしょう。しかし、以下のような症状が見られる場合は、迷わず専門医(歯科口腔外科)を受診すべきです。一つ目は「痛みが強い、または悪化している」場合です。セルフケアを試しても痛みが軽減しない、あるいはむしろ増している場合は、専門的な診断と治療が必要です。二つ目は「口が大きく開かない、または開け閉めする際に引っかかりを感じる」場合です。開口量の制限は顎関節症の重症度を示すサインであり、関節円板のずれなどが起きている可能性があります。三つ目は「顎の関節からクリック音以外の不快な音(ゴリゴリ、ジャリジャリなど)がする」場合です。これは関節内の軟骨や骨の変形を示唆している可能性があります。四つ目は「頭痛、肩こり、耳鳴りなど、顎以外の症状が併発している」場合です。顎の痛みが全身に波及している可能性があり、総合的な診断が必要です。