ベロに赤いできものができると、何かの病気ではないかと心配になるものです。赤いできものの原因は様々で、一時的な炎症であることもあれば、治療が必要な場合もあります。考えられる主な原因について見ていきましょう。まず、比較的よく見られるのが「舌乳頭炎(ぜつにゅうとうえん)」です。舌の表面には味を感じるための小さな赤い突起(茸状乳頭など)がありますが、これらが何らかの刺激(熱いもの、辛いもの、硬いものなど)や、軽微な感染、あるいは栄養不足(特にビタミンB群)などによって炎症を起こし、赤く腫れ上がって、できもののように見えることがあります。「イチゴ舌」と呼ばれるように、舌全体が赤くブツブツになることもあります。ピリピリとした痛みを伴うことが多いです。次に、「口内炎」も赤いできものとして現れることがあります。一般的なアフタ性口内炎は白っぽい潰瘍の周りが赤く腫れますが、潰瘍が形成される前の初期段階や、治りかけの段階では、赤い隆起として見えることもあります。また、ヘルペスウイルスなどによるウイルス性口内炎の場合、小さな水疱が破れた後に赤いびらん面を形成することがあります。さらに、「溶連菌感染症」の症状の一つとして、舌が赤くブツブツになることがあります。これは「イチゴ舌」とも呼ばれ、高熱や喉の痛みといった他の症状を伴うことが多いです。溶連菌感染症は、抗生物質による適切な治療が必要な病気です。また、稀ではありますが、「血管腫(けっかんしゅ)」という良性の腫瘍も、赤い、あるいは赤紫色の柔らかいできものとして現れることがあります。これは血管が異常に増殖してできるもので、生まれつき存在する場合や、後天的にできる場合があります。押すと色が薄くなるのが特徴の一つです。その他、アレルギー反応によって舌の一部が赤く腫れたり、特定の薬剤の副作用として赤い発疹ができたりすることもあります。そして、最も注意が必要なのは、「舌がん」などの悪性腫瘍です。初期の舌がんは、赤い斑点やびらんとして現れることもあります。なかなか治らず、徐々に大きくなったり、しこりを伴ったり、出血しやすかったりする場合は、悪性の可能性も考慮し、専門医の診察を受ける必要があります。